地震や台風、豪雨などの災害が多くなっている昨今、もしものときに備える防災活動がよりいっそう大切です。麻生区周辺地域ではどのような防災活動が行われているのでしょうか。今こそ自分自身や家族の備えを見直すとともに、地域の取り組みに目を向けてみてください。
スローガンは「地域の絆」麻生区総合防災訓練
「麻生区総合防災訓練」は、大地震の発生を想定して災害時の拠点となる各避難所のスムーズな開設を体験するもの。今年は10月28日(日)麻生小学校校庭で「都市型編」、11月11日(日)に片平小学校校庭で「里地・里山編」として2回実施されます(時間は両日とも9:30〜12:00)。訓練内容は、避難所の開設、災害用トイレの搬送・設置、消火ホースキットによる放水体験や煙体験など。「この防災訓練をいざというときに地域住民が助け合えるよう、その絆を深める機会にしていただけたらうれしい」と麻生区役所担当者。この機会に家族や友人と一緒に足を運び、実際に体験してみましょう。
災害に強い地域を目指す取り組みとは
地域の防災を考えるときに欠かせないのが、同じ地域で暮らす住民同士が顔を合わせて行う防災訓練です。麻生区には主に各町会、自治会単位で129団体の自主防災組織が結成されており、地域の実情に合わせた訓練を行っています。
新百合ヶ丘駅の南方、900世帯以上で構成される「新百合ヶ丘自治会」では防災活動の継続性を重視し、自治会長が本部長を兼務する一般的な自主防災組織を数年かけて改変。自治会長とは別の人物を本部長に据え、さらに防災キャプテンや避難所キャプテンを決めるなど、それぞれの役割を明確にした自主防災組織を作りました。訓練は一般住民向け、有志で構成する防災応援団向け、要援護者支援向けなど、的を絞って年に数回実施しています。また顔の見える関係作りを大切にし、夏祭りや餅つきといった季節行事を開催し住民同士の交流を深めているのも特徴の一つです。最近起きた大規模災害でも、住民同士の救助活動が犠牲を最小限に食い止めることに大きな役割を果たしました。「地域のことは地域で守る」という共助の意識が、いざというときに自分自身や大切な家族を守ってくれます。