麻生区黒川地区で特産化を目指す「くろかわのアスパラガス」の勉強会が9月7日、同区黒川1丁目の黒川公会堂で開かれました。生産を始めて2年目の今年も立派なアスパラガスが収穫できるよう、生産者らが栽培管理の注意点や、太いアスパラガスを育てるコツを学びました。
アスパラガスを露地栽培で育てる場合、通常は収穫までに3年かかりますが、「くろかわのアスパラガス」は1年で収穫できる「採りっきり栽培」で作られているのが特徴。この栽培法は、明治大学農学部野菜園芸学研究室と種苗メーカーのパイオニアエコサイエンスが開発し、病気に強く作業負担も軽減されると注目を集めています。
黒川地区では、川崎市都市農業振興センターなどと連携し2017年から試験栽培を開始しました。2年目となる今年は、同センターが昨年より多い約3500株の苗を配布。地区内の農家16軒が3月に植え付けし、順調に育っています。収穫は来年の3月から6月上旬の予定。
勉強会には、生産者13人のほか市の関係者らも参加しました。同研究室の元木悟准教授や院生、学生らが2017年の収穫量や土壌分析の結果を振り返りながら、おいしいアスパラガスを育てるために必要な栽培管理について説明。紫色のアスパラガスからピンク色のアスパラガスを作る方法、太く育てるための土の盛り上げ方なども紹介していました。生産者の市川雅貴さん(28)は「昨年よりも上手に育てられるようになり、楽しんで作っています。スタートラインが同じなので、私のような若手にもチャンスのある作物だと思っています。収穫量が増え、地域の特産品になっていけばうれしい」と話していました。