ブックタイトルしんゆり人 NO.004 2019 AUTUMN
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しんゆり人 NO.004 2019 AUTUMN
「K AWA S A K I しんゆり映画祭は、市民みんなで作って楽しむお祭り」|中山さんは今年、「ジュニア映画制作ワークショップ」のプロデューサーも務められるそうですね。中山 はい、今年はボランティアスタッフと中学生が一緒に映画を作ります。結果はともかく、楽しく遊びながら作ってもらいたい。遊べば遊ぶほど探究心が働いて、もっといいものを作りたくなるはず。子どもの力、映画の力を信じて実施する企画です。白鳥 このワークショップは、子どもの時から映画に興味を持ってほしい、映画は一人では作れないということを共同作業を通して学んでほしいという思いで、20年前に武重さんが始めて以来、ずっと続いています。中山 映画を作る時にはいろいろなことが起きるので、その場でみんなで考え、問題を解決して先へ進まなけれ|最後に映画祭の魅力や、これからの映画祭についてお聞かせください。白鳥 映画祭の魅力は、関わる人の意識。ボランティアがいなければ映画祭は成り立たないけど、募集をすると必映画を通して、子どもたちにも学んでほしい映画祭のこれからジュニア映画制作ワークショップの様子。今年は「親子の葛藤」をテーマに、中学生から脚本を募集。中学生目線の家庭劇4 本などを撮影した。態でした。1人では絶対にできないので、まずは仲間集め。日本映画学校を代表して、イマヘイさんの思いを受け映画祭を作りたいという責任感に燃える武重さん、そこに市民代表の私が加わってチームの結束力がより強固になり、映画祭の基礎を築くことができました。第2回から市民ボランティアの募集を始めましたが、ボランティアの人たちは映画に関しては素人。そこをどうまとめていくかも手探りでした。|そんなに大変なのに頑張ることができたのはなぜでしょう?白鳥 それはやはり「地域への愛情」があったからだと思います。中山 素晴らしいですね。立ち上げ当時、試行錯誤を重ねて市民が主体となって作る映画祭を形作ってくださったおかげで、今の映画祭にもそれが受け継がれています。私たちのまちの映画祭は市民が作っているということは、全国に胸を張って言えます。ばならないのですが、それがこのワークショップの醍醐味。そうやってできた作品を見る楽しみもあります。白鳥 私は参加した後の子どもたちの成長を見るのが面白くて、映画祭で開かれる作品発表会に行くのが大好きです。子どもたちが舞台に立って、映画作りの感想を話すんですよ。中山 映画作りは「冒険」。遠くに行かずとも、映画作りを通して視点や考え方が変わります。世の中の見方がより豊かになればいいなと思っています。ず参加してくれる人がいます。それは、やると楽しい、不思議な場だから。中山 映画祭はお祭りで、お神輿の担ぎ手は少しずつ変わります。魅力がないと人が集まらず、お神輿が落ちてしまう。大変だけど前年踏襲ではなく、常に面白いことをやろうとしているから人が集まる。自分たちが面白いと信じてやっていれば、お客様もついてきてくださって、地元企業も支えてくださいます。これからも作品選びにはこだわり、創意工夫で新しいことに挑戦していきたいです。例えばですけど、「シニア」映画制作ワークショップとか、市民参加型のミュージカル映画とかね。文化・芸術への意識が高い方々がたくさんいる新百合ヶ丘で、映画というすてきな装置を使えばできると思うんです。映画を作りたい人を応援する仕掛けも作りたい。人や企業を自然と巻き込む、しんゆりの宝となるようなものを創造していきたいものです。白鳥 私はこれからは、完全に観客になりたいわ。皆さんが楽しく続けてくだされば何も言うことはありません!中山 ただの観客ではいさせませんよ。30回、40回記念と、ずっとトークショーで舞台にお呼びしますよ(笑)。7 しんゆり人 NO. 004 2019 AUTUMN