ブックタイトルしんゆり人 NO.004 2019 AUTUMN

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概要

しんゆり人 NO.004 2019 AUTUMN

 KAWASAKIしんゆり映画祭から始まったバリアフリーシアター制作チームは、副音声ガイドや洋画の日本語吹き替えを制作し、上映サポートをしている。この活動のきっかけは、「映画にも歌舞伎のように音声ガイドがあればいいのに…」という、中途視覚障がいがある女性からの1本の電話だった。相談を受けた映画祭初代代表の武重邦夫さんが即決し、1997年、第3回の映画祭で今村昌平監督作品『うなぎ』に副音声ガイドを付けて上映したところ、「何十年ぶりに「視覚・聴覚障がいのある人にも映画の素晴らしさを届けたい」しんゆりバリアフリーシアター制作チーム老若男女みんなが楽しめる映画祭にKAWASAKI しんゆり映画祭 ボランティアスタッフの皆さん映画を見た!」「周りの人たちと同じところで笑えてうれしかった」と好評だった。その後も活動を続け、2007年の川崎市アートセンターの設立を機に、映画祭だけでなくアートセンターで上映される作品の副音声ガイド制作も担うことに。2019年7月現在、制作された副音声ガイドとバリアフリー日本語字幕付き作品の合計は89本にもなる。  副音声ガイド付き上映の要は、台本制作。映画の台本を借りてト書きを参考に、せりふ以外の登場人物の動作や情景を客観的に説明していく。たとえ数秒のシーンでも、その状況を説明する言葉について、チーム全員でディスカッションをする。台本の書き手を2度経験したという森仁司さんは、分かりやすい副音声ガイドを作りたいと川崎市アートセンターの録音室で、仮のガイド台本を読みながら作品の映像を見てディスカッションを重ねるメンバー。しんゆりバリアフリーシアター制作チームメンバー(左から)佐藤千恵さん、滝沢春江さん、森仁司さん、西岡千代子さん、山田敏明さん、高松啓子さん。KAWASAKIしんゆり映画祭KAWASAKI SHINYURI FILM FESTIVAL03StaffInterviewしんゆり人 NO. 004 2019 AUTUMN 10