ブックタイトルしんゆり人 NO.003 2019 SUMMER

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概要

しんゆり人 NO.003 2019 SUMMER

歴史探訪  古の風を感じて文/善田 紫紺撮影/編集部琴平神社宮司、志村幸男氏により再現された見事な天井画 かつてはその上に僧上坊と小天狗が安座していた本殿鳥居。風雨で痛んだ僧上坊と小天狗は、今は資料館に納められている。そこから石段を登り見晴らしの良い高台に立つと、本殿の前に4人の山伏が重い手水鉢を肩で支えている手水舎がある。これは「がまんさん」と言って、忍耐の尊さを示したものだという。その先には2対の狛犬がおり、手前の古い台座には「天保九戌年十月吉日」と刻まれていた。 麻生区王禅寺にある琴平神社。志村家に伝わる古文書によれば、古くから伊勢山と呼ばれたこの地には天照大御神を祀る村の鎮守の神明社があった。その後、1826(文政9)年に志村文之丞によって四国金刀比羅宮の祭神を勧請し、神明社と琴平社との合社が再建されたという。 ところが2007(平成19)年に本殿が放火に遭い、ご神体は守られたものの、天井にあった渡辺崋山筆と[INFORMATION]武州柿生 琴平神社川崎市麻生区王禅寺東5-46-15(小田急線・新百合ヶ丘駅より川崎市バス「新ゆりグリーンタウン・王禅寺口経由鷲ヶ峰営業所前」行、「琴平下」下車すぐ)https://kotohirajinja.net/01. 志村幸男氏により見事に復元された本殿の天井画。02.2013 年に再建された本殿。伝えられる63枚の板絵が焼失してしまった。そこで、画家としても活躍している当代宮司の志村幸男氏は、先代が遺した板絵の写真をもとに、日夜、精魂を注ぎ込み、そのすべてを油絵で再現した。そして2011(平成23)年、新しい拝殿の完成と共に、天井画は見事に復元されたのであった。 金色を下地に花鳥山水を描いた天井画は、同社を訪れるならぜひとも鑑賞したい逸品で、社務所に事前に連絡すれば、見学は可能である。 ところで琴平神社の境内を出て住宅街をしばらく歩き、その先の民家の切れ目から始まる山道を入ると王禅寺に至る。木立に覆われた気持ちの良い小道は、木々のざわめきや木漏れ日、鳥のさえずりが聞こえて、ここが川崎市の一角であることを忘れる清々しさだ。北西側一帯に王禅寺ふるさと公園を見下ろしながら、道は王禅寺の山門まで延々と続いてゆく。0102MAP H-423 しんゆり人 NO. 003 2019 SUMMER