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概要

しんゆり人 NO.001 2018 WINTER

「人との見えるつながりと、そこから生まれる笑顔が大切」05. しんゆりフェスティバル・マルシェ出店時、店の前にできた行列に対応する「畑から、台所へ。」メンバー。忙しくてうれしそう。06. 取材時のメンバー、(左から)飯草純さん、市川悟さん、井上広基さん、市川雅貴さん。03. 人気のパン屋「nichinichi」の川島シェフに野菜を届ける井上さん。届けてもらう野菜はいつも井上さんにお任せだとシェフは言う。04. 異業種の人とのつながりを大切にする中で生まれた、いのうえのうえんのロゴ。イベントで出会ったデザイナーが、井上さんの畑を訪ねたときに受けたインスピレーションをもとに制作。地域で見かけることも多くなった。新たな場所でお客様と顔を合わせてシェフは、直売所で売られていた井上さんの野菜に魅せられ、井上さんの畑に自ら足を運んだ。畑仕事まで手伝ったシェフの意気込みに押され、取引先としての付き合いが始まったが、今ではその枠を越えて、お互いに絶大なる信頼を置く友人でもある。 nichinichiでは、いのうえのうえんの野菜を商品に使用するだけでなく、同店を会場としてともにイベントを開催したり、井上さんが街のイベントに出店する際には、数量限定のコラボレーション商品を企画・販売したりと、いのうえのうえんの野菜が「生きる」使い方を追求し続けている。「川島シェフはすごいんです、突き詰めて、こだわってやってくれるんですよ」、「いや、それは井上さんだからっていうのもありますよ」と少し照れながらお互いに讃え合う二人。いのうえのうえんのことをnichinichiの店頭で知った人が、その後いのうえのうえんの野菜を手に取るようになったり、逆にいのうえのうえんのファンがnichinichiとのコラボ商品をきっかけにnichinichiに足を運ぶようになったりと、お互いに好影響を与え合っている。そうしたエピソードを楽しそうに語る二人の様子は微笑ましく、次はどんなものを一緒に創り出してくれるのだろうとワクワクしてくる。 井上さんが大事にする、地元の柿生野菜生産者直売所(川崎市麻生区)の若手農家によるグループ「畑から、台所へ。」は、今年結成されたばかり。同直売所だけでなく、新たな場所でまだ出会っていない客層に向けて、顔を合わせながらアプローチしていきたいと、しんゆりフェスティバル・マルシェ(新百合ヶ丘エリアマネジメントコンソーシアム主催)などのイベントに出店している。「イベントで出会うお客様に、地元で採れるおいしい野菜や、柿生生産者直売所のことも知ってもらいたくて」とメンバー。若手農家がパッケージや陳列方法などにもこだわりながら、旬の新鮮な野菜を売る店は注目を浴び、早々に完売商品を出すなどの成果を上げている。「発足から日が浅く、まだまだ改善できる点はあります」。高みを目指して新しい試みを始めたり、新メンバーを迎えたりしながら、それぞれの得意分野を生かして活動していきたいと話し、皆やる気に満ち溢れている。 流れに身を任せていると言いながらも、これまでのやり方に固執することなく、楽しみながら新たな道を開いていく井上さんと、それに賛同する仲間たち。農業を通してたくさんの笑顔を生み出していく姿を、これからも見守っていきたい。030406 05MAP D-19 しんゆり人 NO. 001 2018 WINTER