ブックタイトルしんゆり人 NO.001 2018 WINTER
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しんゆり人 NO.001 2018 WINTER
「今年は昨年に比べて生育がいいので、収穫が楽しみですね」。「夏に水やりをしっかり行ったのが、成長によい影響を与えたのでしょうか」。人の背丈を超えるほど、柔らかな葉が青々と茂った東京都多摩市のアスパラガス畑。明治大学農学部野菜園芸学研究室の元木悟准教授と学生たちは、生産者と共同でアスパラガスの画期的な栽培方法「採りっきり栽培」に取り組み、定期的に畑を巡回している。 アスパラガスは通常、5?6月に植えて株を養成し、1、2年後に収穫を開始。そのまま株を育てながら15年ほど栽培する「長期栽培」が一般的だ。しかし、この「採りっきり栽培」は毎年株を植え、1年間で全ての芽を採りきってしまう点が従来の栽培法と大きく異なる。収穫までの期間が大幅に短縮されるだけでなく、同じ畑で栽培し続けることがなくなるため病気にかかるリスクが減少。また、これまでより早い2~3月に株を植えることで、品薄になる国内外で注目される「採りっきり栽培」 4月に出荷が可能になることも価格面で期待がもてる。 アスパラガス栽培の常識を大きく変えたこの「採りっきり栽培」は、同研究室の元木准教授と種苗メーカーのパイオニアエコサイエンスが共同で開発。2016年の発表後は大きな反響があり、2017年には川崎市と連携し、麻生区黒川で特産化に向けた試験栽培を初めて実施。多摩市や秋田県横手市でも共同研究を行っている。新しい栽培法を開発して農業を活性化明治大学農学部 野菜園芸学研究室 元木 悟 准教授 と 学生の皆さん明治大学農学部野菜園芸学研究室の元木悟准教授(左)と院生、学部生の皆さん。キャンパス内にある圃場では学生たちが「採りっきり栽培」でアスパラガスを育て、収穫量や品質を向上させるための研究を行っている。01. 生産者から話を聞く元木准教授(左から3 番目)。直接現場に出向く機会を大切にしている。02.病虫害の影響がないか生産者の畑を巡回し、生育状況を確認する学生たち。02 01今、新しい農業が面白い 農業クリエイターズ 生産者のそばにいてすぐに役立つ研究がしたい!しんゆり人 NO. 001 2018 WINTER 12